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か行の記事一覧

2分割で斬新な演出が二人の内面を映す

2007.10.08
カンバセーションズ
評価     
邦題 カンバセーションズ
原題 CONVERSATIONS WITH OTHER WOMEN
時間 84分

   左右を2分割したフレームで構成される斬新な表現に驚かざるを得ない。 まさか…終始2分割なのか?と戸惑い、見づらさに閉口気味だったが、 段々と2分割されたフレームに引き込まれるようになった。 巧い、の一言だ。


   画面を2分割することで、男側と女側の視点を同時に描いている。 二人の再会から会話が始まり、時々二人の思い出が入り混じる。 頭の中で思い返される過去、胸中の想いを互いのフレームの中で表現する。 人は同じ瞬間に同じものを見ていても、感じる事や考えている事が違う。 そんな感触を映像として実感する事ができる。 二人の記憶に残る思い出のズレや、思い出に浸るタイミングの違いなども面白い。 左右の画面がピタッと重なり、一枚の絵になる瞬間…そんな演出がニクイ。


   時間を超え、二人の距離を取り戻しながらも、現実の生活を冷静に捉えるヘレナ・ボナム=カーターの姿勢がとても大人だ。 感情の揺らぎと想いを抑え込みながら、今の現実に対応する「大人の女」。 二人の過ごしてきた時間を台詞や表情だけでなく、映像としてリンクしながら捉えることができるおかげで、 「再会→セックス→別れ」という一見駄目そうな二人を奥の深い所まで理解できる。 別々に乗り込んだタクシーの左右の画面がピタッと重なり、一枚の絵になる瞬間…そんな演出がこれまたニクイ。

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ROUKALA LOKKI

2007.08.06
かもめ食堂
評価     
邦題 かもめ食堂
原題 ROUKALA LOKKI
時間 102分

   肩肘の張らない温かさが残る、とてもいい映画だった。 フィンランドの景色とオシャレなキッチン、そして焼き鮭…。 外国が舞台なのに、和食がとても美味しそうに映えていた。


   小林聡美のマイペースな空気と、片桐はいりの独特な顔と動きと、もたいまさこの絶妙の間が、静かに笑わせてくれる。 世界の終わりが来た時には、好きな人たちだけを集めて美味しいものを食べよう。


   映画を観終わる頃、シナモンロールとコーヒーが欲しくなるに違いない。 そして、コーヒーを淹れながら、おまじないを唱えるに違いない。


   「コピ・ルアック」

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「異色」を演じるのは十八番的な彼

2007.05.21
カポーティ

   執筆ネタの為の取材なのか、フィリップ・シーモア・ホフマン演じるカポーティの顔からその真偽は掴めない。しかし、それは当人にも理解できていないことに気づく。ペリー・スミスに会うのは執筆のためか、個人的な感情か。深い人間関係の関わりの中で変化していく内面とそれに戸惑うカポーティ自身の揺れ動きが非常に繊細に描かれている。

   「カポーティ」という人物像に関して全く無知だったため、フィリップ・シーモア・ホフマンの演技の妥当性は分からないが、この作品のフィリップ・シーモア・ホフマンは、真に迫る圧倒的な演技力と存在感を放っている。「異色」を演じるのは十八番的な彼の真髄を味わえると思う。
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