2007年10月の記事一覧
妻の死に隠れた愛と信念
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妻テッサの死を辿って判っていくことは、限りない夫への愛とアフリカに生きる子供たちを救いたいと願う強い信念。 彼女の本当の姿に近づいていくにつれ、悲しみと強い愛に心が痛む。 飛行機に乗る最後の場面で、妻テッサが言っていたことと同じ言葉を夫ジャスティンが口にした時、本当の意味で彼女を理解しただろう。
この作品がサスペンスかラブストーリーか、どう評価されるにしろ、現実を知る引き金になればいいと思う。 自国と己の営利のために目論まれた大きな歯車をどうにか止めようとする人間と、 どうにも止められずにそれを土台に成り立っている文明社会の現実を痛切に伝えている。 それがこの作品の終わり方だったと思う。 全てを知った気にならなくても、何かを知るきっかけになれば、それはとても重要なことだ。
2分割で斬新な演出が二人の内面を映す
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左右を2分割したフレームで構成される斬新な表現に驚かざるを得ない。 まさか…終始2分割なのか?と戸惑い、見づらさに閉口気味だったが、 段々と2分割されたフレームに引き込まれるようになった。 巧い、の一言だ。
画面を2分割することで、男側と女側の視点を同時に描いている。 二人の再会から会話が始まり、時々二人の思い出が入り混じる。 頭の中で思い返される過去、胸中の想いを互いのフレームの中で表現する。 人は同じ瞬間に同じものを見ていても、感じる事や考えている事が違う。 そんな感触を映像として実感する事ができる。 二人の記憶に残る思い出のズレや、思い出に浸るタイミングの違いなども面白い。 左右の画面がピタッと重なり、一枚の絵になる瞬間…そんな演出がニクイ。
時間を超え、二人の距離を取り戻しながらも、現実の生活を冷静に捉えるヘレナ・ボナム=カーターの姿勢がとても大人だ。 感情の揺らぎと想いを抑え込みながら、今の現実に対応する「大人の女」。 二人の過ごしてきた時間を台詞や表情だけでなく、映像としてリンクしながら捉えることができるおかげで、 「再会→セックス→別れ」という一見駄目そうな二人を奥の深い所まで理解できる。 別々に乗り込んだタクシーの左右の画面がピタッと重なり、一枚の絵になる瞬間…そんな演出がこれまたニクイ。




















