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追い詰められた狂気
2007.09.19
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気が狂いそうになった。気が狂っている人間を見ていると、気が狂いそうになる。 この映画は延々と長く感じた。追い詰められ、気が狂いそうになる155分。 実際の戦争はもっと長い。155分どころか、何ヶ月も何年も続いた。 3時間足らずの映像が語る狂気に押し潰されそうになりながら、 これを観ながら何を思えばいいのかすら解らなくなりそうな重さを受け止めていた。 ズンと重くなった肩に酷く疲労感を覚えた。
この映画を観る前には、少々予備知識が必要かもしれない。 時代背景やヒトラー、ヒトラーの側近に対する基本的な知識があったほうが、内容を深く読み取れると思う。 正直なところ、知識が余りない上に説明があまりない状態で人物が多数登場するため、非常に難解だった。
ヒトラーの人格に関しては諸説あると思うが、 この作品中でも女性と目を合わせる時の優しい目と口調を持つヒトラーと総統として指揮するヒトラーの2面性がとてもよく描かれている。 内面の測り知れない奥深さも、とてもリアルに描かれていたように思う。
ヒトラーという人物が世界的な歴史から見た時に非難されることは間違いないと思うが、 当時のドイツ内でヒトラーに対する疑いのない忠誠心は類を見ないもののように思った。 ベルリンに残った市民の中には、最期までヒトラーを「光」として信じていた人間も描かれていた。
これは、戦争を卓上の論理で考える人間達と前線で血を流す人間達のギャップ、 そして敗北を目の前に正気を失った人間を目で見て理解することができる作品だ。
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